ソー・ザップ 著者名:稲見一良(著)
出版社:角川書店
出版年:1993.06
ISBN :9784041886014
全国の数少ない(と思われる)稲見一良ファンの皆さん、またひとつ復刊だ!書店へ走れ!
「今月の編集長フェア」。
人気作家が月替わりで編集長を務める角川文庫のキャンペーン。編集長オススメ作品のうち、絶版モノは復刊される。
で、9月の編集長・金城一紀氏の推薦で、この作品は復刊された。新聞の全面広告でそのことを知って、すぐに大きな書店に行ったが、新刊売り場に本がない・・・。
もしや・・・と思って、通常の角川文庫エリアに行くと1冊だけ発見。どうやら、そんなに数、刷ってないようだ。
恩田陸編集長のオススメ復刊『ひでおと素子の愛の交換日記』(愛読者だった!)は、平積みだったのに・・・。
で、復刊バージョンのデータがない「ほんつな」。
むむむ。なんか扱いが・・・。
・内容
人を撃てる。こんな機会を誰が断るか ― 。「パブ・パピヨン」の広い店内で、自分の命に3000万円もの賞金をかけたレッドムーン・シバと名乗る謎の男。挑戦をうけたのは、素手の格闘では無敵の元レスラーのベアキル、手裏剣と小太刀の名人ハヤ、大型獣のハンターのブル、元警官の狙撃の名手・金久木(かなくぎ)。そして ― 5人の男は、舞台として指定されたK山脈系の山野に分け入り、最も危険なゲーム“マンハント”がはじまった。
(裏表紙紹介文より)
金久木はともかく、登場人物がベアキル、ハヤ、ブルにレッドムーン・シバ。「パブ・パピヨン」のオーナーはフランス人で、ウェイトレスはドイツ人。
どこの国の話か?
と思ったら、日本。
ベアキル、ハヤ、ブル、レッドムーン・シバは、日本人のあだ名。
この設定にやや引く(笑)。
ストーリーも現実離れ。
しかし、そこを我慢して乗り切れば、あとはいつもの稲見ワールドだ。雄大な自然の中でのアウトドア・ライフ&サバイバルが魅力的である。
そして、現実の世界ではなかなかお目にかかれない、男の矜持と夢とロマンと哀愁。
渋い。
今の日本に、こんな作品を書ける作家はいないだろう。
「いったい、生まれながらの強い人間なんているのかね。強くあり続けるということは、強いふりをし続けることだ。弱味を見せないで押し通せるかどうかが男の値段だ」
渋い。
次も角川文庫で『心霊探偵八雲3 闇の先にある光』(神永学・著)

