倚りかからず 著者名:茨木のり子(著)
出版社:筑摩書房
出版年:1999.10
ISBN :9784480803504
2006年に逝去された茨木のり子氏の詩集。
この人の詩は分かりやすい。
“何が起ころうと生き残れるのはあなたたち/まっとうとも思わずに/まっとうに生きているひとびとよ”(『時代おくれ』)
“もはや/できあいの思想には倚りかかりたくない/もはや/できあいの宗教には倚りかかりたくない/もはや/できあの学問には倚りかかりたくない/もはや/いかなる権威にも倚りかかりたくはない/ながく生きて/心底学んだのはそれぐらい”(『倚りかからず』)
“受けとめるしかない/折々の小さな棘や病でさえも/はしゃぎや浮かれのなかには/自己省察の要素は皆無なのだから”(『苦しみの日々 哀しみの日々』)
世間に流布する薄っぺらな“癒し”の(エセ)詩人になんか用はない。本当の詩は、このようにもっと強靭なものだ。
・・・と分かったようなことを言ってみる。
『自分の感受性くらい』(茨木のり子・著)
次は『チャイルド44』(トム・ロブ・スミス著/新潮文庫)。

