2008年10月15日

鍵穴ラビリンス


鍵穴ラビリンス
著者名:江坂遊(著)
出版社:講談社
出版年:2008.10
ISBN :9784061826175


 全国の江坂遊ファン(何人いる?)、あるいはショートショートファン(これは結構いるか?)の皆さん。江坂氏の貴重な新作本だ。

 ショートショートはかなりの作品が溜まらないと本にならない。しかも、バカ売れしない(星新一は例外)から、多分印刷数も少ないし、店頭から消えるのも早い。


・内容
ご存知ですか?物語は圧縮すると結晶になるのです。ここに収められたのは56の短い物語。一つ一つは小さく、だけど、それぞれがキラキラ輝いています。ほら、鍵穴からそっとのぞくと、そこには目もくらむラビリンスが!伝説のショートショート作家・星新一氏の遺志を継ぐ、稀代の異才・江坂遊の新作ノベルスついに登場。
(「BOOK」データベースより)


 星新一が認めた唯一の直弟子。星氏でさえ長編を書いたのに、江坂氏は完全ショートショート専業。

 星氏が生前述べたように、ショートショートはわりに合わない。原稿料は作品1本につきナンボではなく、原稿用紙の枚数に比例するからだ(それとも今は変わったのかな?)。短いからといって、ホイホイ書けるわけじゃないし。

 要は稼げないのだ。

 だのに、専業である。志の問題。感心する。

 今、約700編の作品があるらしい。星氏の1001編を超えるとしたら、この人しかいない。

 肝心の作品はどうか。

 星氏とはテイストは違うが(当たり前だ)、面白い。たまにわずか2行の作品もあり、その潔さに拍手。

 巻末に「あとがきにかえて」変な文章(笑)が載っている。星氏との関わり、師弟の心の繋がりが垣間見えて微笑ましい。

 江坂氏のお子さんの名前は2人と星子(せいこ)と新(あらた)というそうな。

 しかし、全く気付いていなかったが、2月にも講談社ノベルズから『ひねくれアイテム』という新刊が出てたんだね。

 さっきAmazonで注文したけど、新刊在庫は僕が注文したものを含めて2冊だって。

 星ファンの皆さん、正統ショートショートが絶滅しないよう、江坂氏の作品を読もう!


 次は『三国志 第一巻』(宮城谷昌光・著/文春文庫)。
posted by ふくちゃん at 22:10| Comment(0) | TrackBack(0) | ファンタジー・幻想文学
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