容疑者Xの献身 著者名:東野圭吾(著)
出版社:文藝春秋
出版年:2008.08
ISBN :9784167110123
「ガリレオ」シリーズ初の長編にして、直木賞受賞作。
・内容
天才数学者でありながら不遇な日日を送っていた高校教師の石神は、一人娘と暮らす隣人の靖子に秘かな想いを寄せていた。彼女たちが前夫を殺害したことを知った彼は、二人を救うため完全犯罪を企てる。だが皮肉にも、石神のかつての親友である物理学者の湯川学が、その謎に挑むことになる。ガリレオシリーズ初の長篇、直木賞受賞作。
(「BOOK」データベースより)
読後の感想としては、「まあまあ」というところ。正直、この程度で直木賞か・・・と思う。少なくとも、東野圭吾氏の作品の中で“一番”ではないだろう。そもそも、ミステリとしてはちょっとフェアじゃない。もちろん、作者は意図的にそうしたのだろうが。
“これほど深い愛情に、これまで出会ったことがなかった。この世に存在することさえ知らなかった。”
帯の言葉であり、映画のキャッチであり、本文終盤に登場するこのフレーズ。これがストンと胸に落ちるかどうか。
僕はピンとこなかった。石神がなぜそこまで靖子を想うのか、当然作中で説明されているが・・・。現実性を感じなかったのである。
石神が靖子を守るための企て − その発想は面白かったのだが。
10/4から映画が公開されるわけだが、絶対観ない(笑)。ドラマで失望したから。
まず、湯川が福山雅治ってカッコ良すぎ。原作とイメージが違う。何かを閃いたときに数式を書き出す演出が馬鹿馬鹿しい。
そして、原作でのパートナー、大学時代からの親友で、警視庁の刑事・草薙(ドラマでは北村一輝)を脇に追い遣り、柴咲コウ演じる女性刑事を登場させたのもいただけない。
まあ、いかにもフジテレビらしく、安直に華やかさを演出・・・というキャスティング。せめて女性刑事が、もう少し切れ者なら良かったが、単に向こう気の強いバカというのがガックリ。
ついでに、品川が演じるウザイ刑事(原作にはいない)が本当にウザイ。あんな人物を配する意図が分からん。コメディ・リリーフになってない。
で、映画の石神は、堤真一。これまたカッコ良すぎ。原作の石神は全く冴えない中年なのだが、だからこそ彼の“純愛”が際立つのというのに・・・純愛の理由を納得できるかどうか別にして。
やれやれ。
次は『弥勒の月』(あさのあつこ・著/光文社文庫)。


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