ベルカ、吠えないのか? 著者名:古川日出男(著)
出版社:文藝春秋
出版年:2008.05
ISBN :9784167717728
これはフィクションだってあなたたちは言うだろう。
おれもそれは認めるだろう。でも、あなたたち、
この世にフィクション以外の何があると思ってるんだ?
想像力の圧縮された爆弾。
・・・作品の冒頭とあとがきに記された著者の言葉である。
フィクション、エンターテインメントに対する覚悟のような、自負のようなものがヒシヒシ伝わってくる。
・内容
キスカ島に残された四頭の軍用犬北・正勇・勝・エクスプロージョン。彼らを始祖として交配と混血を繰りかえし繁殖した無数のイヌが国境も海峡も思想も越境し、“戦争の世紀=20世紀”を駆けぬける。炸裂する言葉のスピードと熱が衝撃的な、エンタテインメントと純文学の幸福なハイブリッド。文庫版あとがきとイヌ系図を新に収録。
(「BOOK」データベースより)
20世紀の近現代史=1943年〜1990年の資本主義世界と共産主義世界との争いの歴史(だけじゃないけど)。現在(物語内現在)のロシアン・マフィア、チェチェン・マフィア、ヤクザ、その他の国際犯罪組織、ムジャヒディンの聖戦(ジハード)、元KGBエリート率いる犬部隊の織り成す混沌。それらを人間ではなく、犬たちの視点から、軍用犬(だけじゃないけど)の視点から描く野心作だ。
文句なしに面白い!
読んだ後も大切に残しておきたい1冊、というタイプの本ではない・・・という評価が最高の褒め言葉となるような100%のエンタメ(だから“純文学とのハイブリッド”という謳い文句はどうかなぁ)。
次は、『警察庁から来た男』(佐々木譲・著/ハルキ文庫)。


この本、文庫になるのを待っていました。
単行本ではすでに読んでいたのですが、文庫になったらもう一度読もうと思ってました。
文庫の新刊棚で見つけて即買いでした。
読み返すのが楽しみです。
古川氏の妄想力はなかなか大したものだと思います(笑)。単行本には無かったというイヌ系図はなかなか役に立ちました(笑)。