居眠り磐音 江戸双紙 遠霞ノ峠 著者名:佐伯泰英(著)
出版社:双葉社
出版年:2004.05
ISBN :9784575661705
最近の新刊本の中に読みたい本があまり無かったので、2冊続けて読む。
今回も大小様々な事件があり、江戸の暮らしがある。
博徒の権造一家の代貸し・五郎造との青梅・秩父への旅があり、江戸最大手の両替商・今津屋との熱海への旅がある。
もちろん磐音は、旅先でも事件に巻き込まれ、チャンチャンバラバラ、八面六臂の大活躍であることは言うまでもない。
これらの巻あたりまで来ると、レギュラー陣はいずれもキャラがしっかり立ち、実に活き活き躍動しており、非常に楽しい。
例えば用心棒として熱海に同行する友人・品川柳次郎と竹村武左衛門。2人とも浪人者の磐音とは違い、歴とした御家人であるが、当時の世相に漏れずド貧乏。母と2人暮らしの柳次郎は、内職暮らしに飽き飽きしているものの真面目で誠実、母思いの友思いで、正義感も強い。一方、妻と幼い子供たちを抱える武左衛門は、酒好きの怠け者の横着者(笑)。
今回も高い給金で雇われながら、道中の酒を禁止されて、不満たらたら。ダメダメの武左衛門には読んでいてムッとすることもあるが(笑)、どこか憎めない。もちろん、彼の給金は酒に消えぬよう、柳次郎が受け取り、武左衛門の妻に直接渡すのであった(笑)。
大勢の登場人物が織りなす、互いを思いあう人間関係もこのシリーズの大きな魅力だな。レギュラー陣にはみんな幸せになってもらいたいなぁ、などと、ついつい感情移入しながら読むのであった。
やっとリアルタイムの読書に追いついた!只今『ベルカ、吠えないのか?』(古川日出男・著/文春文庫)を読破中。

