河岸忘日抄 著者名:堀江敏幸(著)
出版社:新潮社
出版年:2008.04
ISBN :9784101294735
・内容
ためらいつづけることの、何という贅沢―。ひとりの老人の世話で、異国のとある河岸に繋留された船に住むことになった「彼」は、古い家具とレコードが整然と並ぶリビングを珈琲の香りで満たしながら、本を読み、時折訪れる郵便配達夫と語らう。ゆるやかに流れる時間のなかで、日を忘れるために。動かぬ船内で言葉を紡ぎつつ、なおどこかへの移動を試みる傑作長編小説。
(「BOOK」データベースより)
決断したり、判断したり、覚悟を決めたりすることの、ある意味での“安易さ”よりも、考え続けること、迷い続けることの誠実さを静かに語るような作品。
ただ、作品中で紹介される他の小説や物語、「彼」の生活の具体的なエピソードはなかなか良いのだが、「彼」の思索の道筋が僕には難しくて、いささか退屈してしまった。
堀江氏の作品は4つめで、『熊の敷石』と『雪沼とその周辺』はマル、『いつか王子駅で』と『河岸忘日抄』はバツ。この人の場合、短編の方が性に合うようだ。
次は、『居眠り磐音 江戸双紙 遠霞ノ峠』と『居眠り磐音 江戸双紙 朝虹ノ島』(佐伯泰英・著/双葉文庫)

