2008年04月19日

花まんま


花まんま
著者名:朱川湊人(著)
出版社:文藝春秋
出版年:2008.04
ISBN :9784167712020


 昭和30年〜40年代の大阪の下町で少年時代・少女時代を過ごした大人たちが、子供の頃の不可思議な体験を振り返る、6つの物語。
 
 コジラ、ガメラ、ウルトラマン、サンダーバード、怪獣図鑑、ソノシート、パルナス(関西以外の人はほとんど知らんだろう)、リモコン戦車、ベッタン(メンコ)、路上の怪しい(でも子供には魅力的な)モノ売り、ゴム跳び、天王寺動物園、小さな文房具屋、プラモデル・・・。

 僕は昭和42年生まれで、この本の主人公たちより年下だし、同じ大阪の下町でも文化住宅やあばら家ではなく、田んぼに囲まれた団地で生まれ育った人間だが、読んでいてとても懐かしかった。

 哀しい話、淫靡な話、滑稽な話、怖い話・・・でも、どの話にも優しさと暖かさ、郷愁が溢れる不思議な魅力に満ちた短篇集。

 決してノスタルジーだけに寄りかかった小説ではないが、平成の世が舞台では成立しない匂い。

 今、20代前後の人には、この物語はどう映るだろうか?

 
 次は、『小判商人 御宿かわせみ33』(平岩弓枝・著/文春文庫)。
posted by ふくちゃん at 16:05| Comment(0) | TrackBack(0) | ファンタジー・幻想文学
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