愚か者死すべし 著者名:原りょう(著)
出版社:早川書房
出版年:2007.12
ISBN :9784150309121
『そして夜は甦る』、『私が殺した少女』、『天使たちの探偵』(これだけ短編集)、『さらば長き眠り』以来9年ぶりに再開された新・沢崎シリーズ長編3部作の第1作が、ようやく文庫化。
前のシリーズが結構好きだったので、2004年の単行本発売以来、待っていた。
『誰か Somebody』の記事で、同作を“『このミス2008』の書評子の座談会で、今の日本でリアリティのあるハードボイルドを書こうと思えばこういう作品になると評していた”と紹介したが、確かに今の時代の日本で、沢崎シリーズのような正統派ハードボイルドがリアリティを獲得するのは難しいかな。外国のことは分からないが。
沢崎のような探偵、いや、沢崎のような男は、おそらく今のこの日本にはいない。ひょっとするといるのかも知れないが、絶滅危惧種に違いない。
己の矜持に殉じて孤高を貫く・・・憧れはしても実践はほぼ不可能。だからこそ、この主人公に痺れるか、虚構を感じてしまうか、ビミョーなところではある。
あと今回、特に気になったのは女性キャラのリアリティの無さ。登場する女性がほとんど美人ばっかり・・・というのはご愛嬌?だとしても、彼女達の口調が堅いというか、不自然というか、こういう喋り方をする女性は今の日本には存在するまい。ひょっとするといるのかも・・・以下同文。
う〜ん。
まぁ、新作が出たらまた読むとは思うけど。
次は『自分の感受性くらい』(茨木のり子・著/花神社)。

