2007年12月06日

おまけのこ


おまけのこ
著者名:畠中恵(著)
出版社:新潮社
出版年:2007.11
ISBN :9784101461243


 人気の『しゃばけ』シリーズ第4弾。先日のTVドラマは予想通りイマイチだった。宮迫氏の“屏風のぞき”は良かったが・・・。おかげで『おまけのこ』を読む間、脳内劇場の“屏風のぞき”は、あの姿。あと、谷原氏の仁吉もイメージに近いかな。


・内容
一人が寂しくて泣きますか?あの人に、あなたの素顔を見せられますか?心優しき若だんなと妖たちが思案を巡らす、ちょっと訳ありの難事件。「しゃばけ」シリーズ第4弾は、ますます味わい深く登場です。鼻つまみ者の哀しみが胸に迫る「こわい」、滑稽なまでの厚化粧をやめられない微妙な娘心を描く「畳紙」、鳴家の冒険が愛らしい表題作など全5編。
(「BOOK」データベースより)

 
 さて、第3弾の『ねこのばば』の記事(コチラ)で書いたとおり、好きなシリーズなのだが、今回はチト不満。

 収録の5編のうち、『こわい』では、慈悲深いはずの仏様からも、他の妖(あやかし)達さえからも忌み嫌われるように生まれ付いてしまった“孤者異(こわい)”の怒り・哀しみ・孤独に。『畳紙(たとうがみ)』では、自分を表に出すことが怖くて、親代わりの祖父母や許婚の前でさえ素顔を見せられない、お雛の心の揺れに。著者の筆は迫り切れていないのだ。もちろん様々な描写を通じて、読者に伝えようとはしている。しかし、物足りない。また、いたずらに結論付けず、投げ出すような終わり方は構わないが、余韻がない。

 このあたり、全てを書き尽くさず、読者の想像の余地を残しながら、そこはかとなく、でもしっかりと登場人物の心情が立ち上がってくる北原亞以子氏の『慶次郎縁側日記』シリーズとは、かなりレベル差がある。

 続く『動く影』も中途半端だ。結局、若だんなが幼い頃こんなことがありました・・・という話に留まっている

 あとの2編『ありんすこく』『おまけのこ』も・・・単なる“お話”だ。

 好きなシリーズなだけに誠に残念。前3作も、ひょっとしてこんなモノだったのだろうか?物珍しさに喜んでいただけで。それとも、こちらの期待値が異常に高すぎたのか?あるいは、4作目にして、そろそろレベルダウンか?

 第5弾での巻き返しを期待したいところだが、そのうちヒマを見つけて、もう一度いちばん最初の『しゃばけ』を読んでみよう。


 次は『グリーン・レクイエム/緑幻想』(新井素子・著/創元SF文庫)
posted by ふくちゃん at 00:38| Comment(2) | TrackBack(0) | ファンタジー・幻想文学
この記事へのコメント
「おまけのこ」は鳴家が好きで
表題作のお話が特に気にいってました。
ま、確かに飽きてきた感があり・・・
慶次郎にはまっている今となっては
どうなのかなぁってなとこです。

で、次に読まれる『グリーン・レクイエム』ですが・・・
何故これを手に取られました?
すごく懐かしくて気になりますw
慶次郎と深川澪通りが一段落したら
『扉を開けて』とこれを昔を懐かしんで読もうと思ってたんです、実はww
感想楽しみにしてまーす^^
Posted by やん at 2007年12月06日 01:16
>やんさん。
『おまけのこ』は、好きなシリーズのことゆえ、残念でした^^;。
『グリーン・レクイエム』を手に取ったのは・・・。読み終わったら、書きま〜す♪
Posted by ふくちゃん at 2007年12月06日 23:15
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