銀河英雄伝説 4 策謀篇 著者名:田中芳樹(著)
出版社:東京創元社
出版年:2007.08
ISBN :9784488725044
あぁ・・・最近ミステリを読んでいない。いかん。
銀河帝国では、第3勢力フェザーンの協力を受けた旧体制派貴族の生き残りが、ラインハルト打倒のため幼い皇帝を“救出”。自由惑星同盟へ逃れ、その庇護の下、帝国正統政府と自称する亡命政権を発足させる。
だが、フェザーンの帝国駐在弁務官ボルテックは、あらかじめ帝都防衛指令部に、この“誘拐”を密告。誘拐者である門閥貴族と彼ら犯罪者を匿う自由惑星同盟への懲罰を口実に大規模攻勢をかけることをラインハルトに提案する。これまで両陣営のバランスの中で、独立した経済国家として繁栄してきたフェザーンであるが、自治領主・ルビンスキーが銀河帝国側に付くことに決めたのだと。つまり、貴族どもはただ駒として利用されただけ。
・・・もっとも、フェザーンの真の目的は別のところにあり、そのバックには人類のかつての盟主・地球において隠然たる力を持つ宗教勢力「地球教」の存在があるのだが・・・。
地球教の存在を明確には掴んでいないものの、裏があることを承知でフェザーンの策に乗せられたフリのラインハルトは、イゼルローン要塞には帝国軍の双璧・ロイエンタールの大艦隊を派遣して、最大の強敵ヤンを足止め。
と同時に、これは帝国と同盟を結ぶ唯一の回廊(とされている)イゼルローンさえ守っておけば大丈夫と同盟政府に思わせるための陽動。実は、ルビンスキーを追い落として自治領主に据えてやるとラインハルトに約束されたボルテックの裏切りにより、これまでフェザーンを拠点とする独立商人しか使えなかったフェザーン回廊を通過して電撃的に同盟に攻め入る作戦だったのだ。
ラインハルトは、まんまとフェザーンを占領。同盟に攻め込むための充実した補給基地を手に入れた。しかし、ルビンスキーもそこは一筋縄ではいかない男、帝国軍の捜査の網を抜けて雲隠れ。そして、同盟政府の嫌がらせでヤンの元を離され、フェザーンに駐在武官として赴任していたユリアンも、なんとか逃げ出す。
一方、相変わらず卓越した洞察力で、ラインハルトの作戦の全貌を見抜いていたヤンであったが、フェザーン回廊に注意!という警告は弛緩しきった政府には無視され、イゼルローンからは動きたくても動けず・・・。
同盟最大のピンチは目前。
いやぁ・・・このほかにも『策謀篇』というタイトルに相応しく、権謀術数の乱れ打ち状態である。どういう展開になっていくのか・・・楽しみ。
・・・って、大体昔観たアニメで知ってるけど・・・でも楽しい。
では、印象に残ったフレーズを。
“権力の座というものは、それじたいが精神上の病巣であって、そこに安住しているかぎり、視野の狭窄と思考の利己化とは必然の病状となるのだろうか。”
銀河英雄伝説1黎明篇
銀河英雄伝説2野望篇
銀河英雄伝説3雌伏篇
次は『居眠り磐音 江戸双紙 花芒ノ海』(佐伯泰英・著/双葉文庫)。
あぁ・・・最近ミステリを読んでいない。

