首を斬られにきたの御番所 著者名:佐藤雅美(著)
出版社:文藝春秋
出版年:2007.06
ISBN :9784167627133
その昔『物書同心居眠り紋蔵』シリーズがNHKでドラマになり(主役は確か舘ひろしだったか・・・?)、最近では『八州廻り桑山十兵衛』シリーズもドラマ化されたが、その作風からか地味な印象が拭えない時代小説作家・佐藤雅美(♂・さとうまさよし)氏。
ちょっと変わったタイトルの本書は『縮尻鏡三郎』シリーズの第2弾。随分久し振りだと思って確認してみたら、第1弾の刊行は2002年だった(文庫版)。
評定所留役としてエリート街道を驀進していた拝郷鏡三郎は、幕閣内での政争に巻き込まれて失職。いわゆる縮尻後家人となってしまう。上役の勘定奉行の世話で、現在は捕縛した者を取り調べる「大番屋」の元締だ。出世の道から外れたものの、江戸に暮らす人々のよろず相談事が持ち込まれ、大忙し。好評シリーズ第二弾。
(「BOOK」データベースより)
氏の著作の中では『居眠り紋蔵』シリーズがかなり好きで、今も新刊が出れば読む。『判次捕物控』シリーズも悪くない。直木賞を獲った『恵比寿屋喜兵衛手控え』もなかなか面白かったと記憶している(内容忘れた・・・)。でも『桑山十兵衛』シリーズは途中で離脱。
人気のある時代小説(あるいは時代小説作家)って、人物造型・人物描写、風景描写・情景描写が本当に上手い。だが、どうもこの人の作品は、そこんとこが弱い気がする。文章も硬いというか艶がない。
・・・て、素人が(自分の文章を棚に上げて)言うのも生意気なのだが。
ま、でも堅実なんだけど、やっぱ地味なんだよなぁ。
『居眠り紋蔵』シリーズの場合は、主役の紋蔵を始め、主要キャラの造型がユニークだから、それだけでも十分楽しめる。
対照的に『縮尻鏡三郎』シリーズは、どの人物ももひとつキャラが立っていないので、感情移入しにくいんだな。
次も時代小説。『桜花を見た』(宇江佐真理・著/文春文庫)。

