2007年06月11日

小説 こちら葛飾区亀有公園前派出所


小説こちら葛飾区亀有公園前派出所
著者名:大沢在昌(著)
     秋本治(原著)
出版社:集英社
出版年:2007.05
ISBN :9784087804669


 別に『こち亀』の熱心な読者でもないのだが、面白い企画だなと思って読んでみた。

幼な馴染み(大沢在昌)
『新宿鮫』シリーズの鮫島、恋人の晶(しょう)、鑑識課の藪が両津勘吉とコラボ。『新宿鮫』シリーズ本家の緊張感は微塵もない(笑)。ま、別に悪くはないのだが、この作品集の中ではこれがいちばん低評価かな・・・。

池袋−亀有エクスプレス(石田衣良)
僕も好きな『池袋ウエストゲートパーク』(IWGP)シリーズの主人公マコトが登場。本家IWGPシリーズそのままの雰囲気ながら、両さんとのコラボも違和感なく読める。

キング・タイガー(今野敏)
両さんは最後の最後でほんのちょっと登場するだけだが、短篇小説としての完成度はこれが一番。かつて「男の子」だった人なら誰でも心ときめくものがある。今野敏氏の作品は読んだことがないが、一度読んでみたいと思った。

一杯の賭け蕎麦―花咲慎一郎、両津勘吉に遭遇す(柴田よしき)
柴田よしき氏も読んだことがない作家。『RICO 女神の永遠』を少し立ち読みして買わなかった過去がある(笑)。両さんの意外に深みがあるような、やっぱりないようなキャラが上手く出ていると思う。

ぬらりひょんの褌(京極夏彦)
さすがは京極氏(未読やけど)というべき、妖怪がらみの一篇。『こち亀』フリークならより一層楽しめるんだろうなと思わせる小ネタ(愛あるツッコミ)がチラホラ。両さんの上司・大原と両さんの過去の意外な因縁が明らかに。

決闘、二対三!の巻(逢坂剛)
プロローグとエピローグの使い方というか、構成の上手さに感心した。それにしても金が絡んだときの両さんの策略は天才的で、『こち亀』にありそうな話である。

目指せ乱歩賞!(東野圭吾)
両さんが乱歩賞で一攫千金を目指す。その手法は無茶苦茶(笑)。『こち亀』だから許される話で、ハチャメチャ度は1。


 『こち亀』の熱心な読者ではないと最初に書いたが、どの作品も両津というキャラの様々な側面をちゃんと活かして書かれていてさすがである。作家たちの『こち亀』への愛情も伝わってくる。

 ただ、『こち亀』を全く読んだことがない人には楽しめるかな・・・?


 次は『村田エフェンディ滞土録』(梨木香歩・著/角川文庫)。
posted by ふくちゃん at 00:23| Comment(5) | TrackBack(5) | その他
この記事へのコメント
>。『新宿鮫』シリーズ本家の緊張感は微塵もない
 確かに。まあ鮫島よりも昌よりも、藪さんがフィーチャされてましたからね。

 『こち亀』を読んだことない人には…さすがにきついでしょ。(^^;
Posted by higeru at 2007年06月11日 01:20
有名な『池袋ウェストゲートパーク』、読んだことないしテレビ(たしかドラマかなにかやってましたよね?)も見たことないです(^_^;)
シリーズ名の意味、この短編を読んで初めてわかりました(笑)
ずっと「池袋ウェストゲストポジション」かと思ってたんだけど、全然違った…。
Posted by マメリ at 2007年06月12日 00:00
>higeruさん。
やっぱりキツイですよね^^;。

>マメリさん。
TVドラマやってましたよ。
主演は確か窪塚君で。
見てませんが^^;。
Posted by ふくちゃん at 2007年06月12日 00:11
TBありがとうございました♪
東野さんの話は、漫画にしても面白くなりそうな話でしたね〜。
漫画は読んだことないのですが、読んだことのある小説の登場人物がいたことで楽しく読むことができました。
Posted by エビノート at 2007年10月18日 19:46
>エビノートさん。
原作を読んでない方にも楽しめたんですね。
良かったです。こういう企画で小説しか読まない人が漫画を読んだり、漫画しか読まない人が小説を読んだり・・・ってことがあるといいなぁ。

>マメリさん。
上のコメントで、IWGPのドラマの主演を窪塚君と書きましたが、TOKIOの長瀬君の間違いでした。
窪塚君はタカシの役でしたm(__)m。
Posted by ふくちゃん at 2007年10月18日 23:40
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