2007年05月28日

深追い


深追い
著者名:横山秀夫(著)
出版社:新潮社
出版年:2007.04
ISBN :9784101316710


 先日読んだ『笑う警官』では、「有給休暇」とすべきところが「有休休暇」になっていた。

 ・・・誤植である。

 僕も仕事柄、よく文章を書いたり校正したりするので(といっても出版・編集関係者じゃない)、ひとつの書物を完璧に仕上げる難しさは身に沁みている。だから、誤植を責めるというより、「見〜つけた♪」という感じで愉しんでいるのだが、最近文庫本で誤植に出会う回数が増えたように思う。

 頑張れ校正マン!(著者も!)

 ・・・閑話休題。


不慮の死を遂げた夫のポケットベルへ、ひたすらメッセージを送信し続ける女。交通課事故係の秋葉は妖しい匂いに惑い、職務を逸脱してゆく(表題作)。鑑識係、泥棒刑事、少年係、会計課長…。三ツ鐘署に勤務する七人の男たちが遭遇した、人生でたった一度の事件。その日、彼らの眼に映る風景は確かに色を変えた。骨太な人間ドラマと美しい謎が胸を揺さぶる、不朽の警察小説集―。
(「BOOK」データベースより)


 1つの警察署を舞台に描かれる、7人の警察官(1人は正確には警察官ではなく警察事務職)が主人公の、独立した7つの物語。「組織」と「個人」を描くにあたって、たまたまその舞台が「警察」であり、主人公が「警察官」であるという、著者お得意のパターンである。

 氏の長編も短編も読んでいる身としては、やはり短編にこそこの人の魅力があると再認識した次第。

 それぞれにほろ苦く、それでいてかすかに爽やかな読後感が残る。愚かで、愛すべき等身大の人間達が織り成す小さな、しかしながら決定的な瞬間を切り取った物語。

 この味は子供には分かるまい・・・(笑)。


 次は『イナイ×イナイ』(森博嗣・著/講談社ノベルズ)。
posted by ふくちゃん at 23:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 警察小説
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