白夜行 著者名:東野圭吾(著)
出版社:集英社
出版年:1999.08
ISBN :9784087744002
『静かな黄昏の国』は途中でいったん脇に置いて、帰省した実家で『白夜行』とその続編『幻夜』を読んだ。
まず、『白夜行』から。
こちらは単行本が出たときに買って読んだので、今回は再読である。
そもそも『幻夜』の文庫版が先日出版された際に、『白夜行』の文庫版と一緒に買って読もうと考えたのだが各1,000円と高いし、実家に両方とも単行本があったのを思い出したのだ。
『白夜行』の単行本はさっきも書いたとおり、かつて自分が買ったもの。『幻夜』の単行本は妹が買ったものだ。
『白夜行』は『このミス2000年版』の国内編第2位。しかし、読んだ後、自分の手元に置かずにいたこと、『幻夜』の単行本を自分で買わなかったことからすると、初読時の評価は「まあまあ」といったところだったのだろう。
今回再読してみても、正直その印象は変わらなかった。
よく書けてるとは思う。特に、主人公の雪穂と亮司の内面描写が全くないのに、2人の中にある魔性や虚無感のようなものがヒシヒシ伝わってくるのはさすが。
だが、2人の恐ろしい共生関係 ― お互いだけを信じ、それ以外の人間は全て敵もしくは弱みを握って利用する道具でしかなく、お互いの繋がりを決して悟られないように影から助け合いながら、裏で罪を重ね、表では成功の階段を上って行く ― に、もうひとつリアリティを感じないというか、「出来すぎ」という感じがしてしまうのだ。
技巧的に過ぎるかなぁ。

