2007年04月30日

ゆらぎの森のシエラ


ゆらぎの森のシエラ
著者名:菅浩江(著)
出版社:東京創元社
出版年:2007.03
ISBN :9784488724016


 かの名作SF『永遠の森 博物館惑星』の著者・菅浩江氏の処女長編の復刊。

 バイオSFの衣を纏ったファンタジー。あるいはファンタジーの衣を纏ったバイオSF。

 ま、どっちでもよい。

 理系人間でもなくても、すいすい読めるSFファンタジー。


塩の霧で立ち枯れした木々と、狂暴化した動植物に囲まれた地、キヌーヌ。創造主パナードの手で最強の異形へと変えられ、殺人を強制されていた青年・金目は、彼を騎士と呼び慕う少女シエラと出会ったことで自我を取り戻す。主への復讐のため、異形のものたちに戦いを挑む金目。しかしシエラに内在する、進化に繋がる世界の秘密が、二人を想像もし得ない運命に導こうとしていた。
(「BOOK」データベースより)


 この作品の壮大とも言えるキモの部分については、ネタバレになりそうなので説明を控えるが、解説でも触れられているとおり、1989年発表の作品でありながら、あの一世を風靡した『利己的な遺伝子』論の先駆けのようなヴィジョン。

 結末にはSFらしい論理的帰結は感じられないが、ファンタジーでもあると思えば何の問題もない。

 もの凄い作品!とは言わないが、なかなかの佳作である。


 次は、『水滸伝・七 烈火の章』(北方謙三・著/集英社文庫)。
posted by ふくちゃん at 20:16| Comment(0) | TrackBack(0) | SF
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