バッテリー 6 著者名:あさのあつこ(著)
出版社:角川書店
出版年:2007.04
ISBN :9784043721061
単純に児童文学とは呼びたくないが、元々は児童文学として刊行された作品なので、その通りカテゴライズ。
最近、続編にあたる『ラスト・イニング』(読まなくっちゃ)が出版されたが、一応シリーズ最終巻である。
絶対的な剛速球。誰にも迎合しない心。己を信じ切る力。マウンドで投げるためだけに生まれてきたような天才ピッチャー・原田巧。
巧のボールに惚れ込み、巧の凄さを誰よりも信じ、彼の信頼を勝ち取ったキャッチャー・永倉豪。
「超中学級」の1年生バッテリーを擁する新田東中学だが、第3巻終わりから第4巻初めにかけて行われた、同じ県の代表で全国大会準優勝の強豪・横手第二中学との練習試合ではなぜか(その理由は自分で読んで!)自滅してしまう。しかも、天才4番打者の門脇を完璧に抑えたその直後に・・・。
第4巻・第5巻では敗戦をきっかけに巧と豪のそれぞれの気持ちが揺らぎ、関係が揺らぎ、再試合までの時間の中で2人は変化していく(そう、「成長」というより「変化」という言葉がふさわしい)。
そして、第6巻では遂に試合に突入かと思いきや・・・。
巧と豪を、その結び付きの強さゆえに心配する新田東の前キャプテン・海音寺。
高校進学後のことより、巧との再対決にのめり込む門脇。
門脇の幼馴染で横手二中のキープレーヤー、どこか軽薄にも見えるのに、巧たちと関わりあってからというもの、門脇や海音寺、自分への苛立ちを抱える瑞垣。
予定調和な青春物語や成長物語とは全く無縁の、少年達の葛藤や焦燥や情熱がひたすら綴られる。
そして、巻の終盤、ようやく舞台は再試合へ。
う〜ん。やっぱり最終シーンはこんな感じかぁ・・・。これが野球小説(とか、漫画とか、映画とか)の難しいところで、最後はコレかアレしかないよなぁ・・・。
でも、良い小説だった。
児童文学だからって、甘く見てたらヤケドする。激しく、冷たく、熱く、ヒリヒリするような作品。
お次は本日読了、『蹴りたい背中』(綿矢りさ・著/河出文庫)。


TBどうもありがとうございました。
おもしろく読める小説でした。
このアツさ、青春ですよね。
この小説の元々のターゲットである子供達はどんな風に読んでいるんでしょうね。
気になります。