水滸伝 6 著者名:北方謙三(著)
出版社:集英社
出版年:2007.03
ISBN :9784087461336
今回も一気読みだった。面白かった。
しかし、こういうシリーズものって、だんだんレビューしづらくなる。
例えば、この第6巻をしっかりレビューしようと思うと、過去のストーリーのかなりの部分をちゃんと説明しないといけない。第5巻までを読んでいない方にとっては、ネタバレになってしまう・・・。
とりあえず、この巻では新たに梁山泊に強力なメンバーが加わる。有能かつ剛直ゆえに疎んじられ、地方の一将軍に押し込められていながら、大部分が腐りきった官軍の中で、自らの軍を精強に保ち続けていた生粋の軍人・秦明である。
だが、オルガナイザー・魯達(あることがきっかけで魯智深より改名)の説得により、副官・花栄(実は元々梁山泊メンバー)と共に、叛乱軍の将となる。
今や数少ない優秀な武将をまた失い、秦明率いる叛乱軍との戦では大敗を喫した官軍。
しかし、腐ってもまだまだモノも人も豊かな国・宋。
オモテを牛耳る宰相・蔡京(さいけい)とウラを牛耳る青蓮寺のリーダー・袁明が新たに迎え入れた聞煥章(ぶんかんしょう)という男は、恐るべき異才で全国放浪中の梁山泊の頭領・宋江を文字通り追い詰める。
梁山泊との通信網を遮断され、暗殺部隊である王和の闇の軍に完全包囲された宋江と従者の4人(計5人ね。念のため)。第5巻に続く絶対絶命のピンチ。
いつでも落ち着き払っている宋江はさすが。だが、従者の中でも長い間、宋江と共に旅してきた武松(ぶしょう)と李逵(りき)はひょっとしてここで消えてしまうのか?哀しすぎる過去を持つ武松、愛嬌溢れる子供のような李逵。どちらも優れた武人で、魅力的なキャラ。生き残って欲しいなぁ・・・。
男が惚れる男が沢山出てくる北方水滸伝。敵キャラでさえ、なかなかのもの。三国志でもそうだったけど、これだけ数多い登場人物を、誰一人として手を抜かず描き切ろうとする熱さはスゴイ。
帯に使われている秦明のセリフもいい。
「人は誇りに生き、死するものだ。私の誇りは誰にも踏み躙ることはできん」
水滸伝・一 曙光の章
水滸伝・二 替天の章
水滸伝・三 輪舞の章
水滸伝・四 道蛇の章
水滸伝・五 玄武の章
え〜、次は『山ん中の獅見朋成雄』(舞城王太郎・著/講談社文庫)。しかし、読んでも読んでも、読みたい本が減らない。嬉しいことなんだが、なんか気が焦る。

