水に描かれた館 著者名:佐々木丸美(著)
出版社:東京創元社
出版年:2007.03
ISBN :9784488467029
佐々木丸美さん(故人)の<館>三部作、復刊第2弾。
三部作とは言っても、それぞれ独立した話なのかと思っていたら ― 前作『崖の館』はそれ単体で完結していたので ― 完全に続編だった。
いとこ三人の死の秘密をいだく“崖の館”。財産目録作成のため再び集った涼子たちだが、招聘した鑑定家は予定より一人多く来た。招かれざる客の目的とは。奇妙な緊張を孕んだまま迎えた一日目の夜、聖書を携えた少女が館に保護された。以降、人知を超えた出来事が館で立て続く。幻視的世界の神秘を纏い繰り広げられる密室劇は終局に至って驚くべき展開を遂げる。
(「BOOK」データベースより)
前作では鼻に付いた(あくまで僕にとってはということだが)ペダンチックな会話の数々。今回は芸術に関する話ではなく、超常現象とでもいうべき不可解な出来事に関する考察が主で、単純にこういう不思議な話は好きである。
そして、あたかも超常現象のごとき魅力的な謎と犯罪が、完全な密室あるいは密室的状況の下で、これでもかと言わんばかりに次々と発生する。
最終的にどう合理的な解決に導くのか、わくわくどきどき。読んでいる間、とても面白かった。
しかし、謎解きは微妙・・・。
涼子の一人称視点による物語は、甘酸っぱい少女趣味的な愛の独白がひとつの伏線になっており、その真相は独創的と言えなくもないが・・・。しかし、これが真相であれば何でもありじゃないか、とも思える。これを合理的な解決と言えるのだろうか?放ったらかし同然の謎もあるがな。あの聖書を抱えた少女は結局、どこへ消えたのか?
・・・う〜ん。幻想的なミステリではある。
第3弾の『夢館』は4月刊行とのこと。
次は『水滸伝・六 風塵の章』(北方謙三・著/集英社文庫)。


これ、完全に続編だったんですね。
リンクしているとは聞いてたけど、私もふくちゃんさんと同じく、独立したお話なのかと思ってました…。
千波のもうひとつの日記帳が出てきます。
三部作完結編の『夢館』はこれら2作の前日譚のようですよ。ここまで来たら、もちろん読みます。