黒猫,モルグ街の殺人 著者名:ポー(著)
小川高義(訳)
出版社:光文社
出版年:2006.10
ISBN :9784334751104
世界最古の名探偵が登場する世界最古のミステリ。それがエドガー・アラン・ポー『モルグ街の殺人』である。
初めて読んだ。
世界最古(しつこい)の密室トリックである。
う〜ん、こんな作品だったとは。まさか×ラ××ー×ンが犯人とは!
意外すぎて笑える・・・。
伏線の張り方、論理性には難があり過ぎると思うが、確かにここに密室ミステリの原型が示されている。
女性の悲鳴と男性のなだめるような声、激しい物音。警察や近所の人々が鍵を壊して踏み込んでみると、女性の死体が2つ。隈なく探しても他には誰もいない。窓には内側から鍵がかかっている・・・。
これが江戸時代の作品なんだから、驚くよなぁ。
『モルグ街の殺人』のほかには、もうひとつの代表作『黒猫』を含めた短編小説が5つ、評論というかエッセイのような短編が1つ収録されている。『モルグ街〜』は約60ページ、他は20ページ以下。
短編は、何かに取り憑かれたような語り手が、自己の成し遂げた完全犯罪(と本人は思っている)を密かに誇りながら、遂には自ら犯罪を露見させる道を選んでしまう・・・そんなテイストの話ばかりだが、いずれも読む側を不思議な感覚で包んでしまう。こんなに短いのに小説を読む楽しみはギッシリ。
読んで良かった。
今は『あなたに不利な証拠として』(ローリー・リン・ドラモンド著/ハヤカワポケットミステリ)を読んでる最中。

