世界でいちばん幸せな屋上 著者名:吉田音(著)
出版社:筑摩書房
出版年:2006.12
ISBN :9784480422941
早く増刷してくれぇ〜!!という叫びが通じたか、ぶらっと寄ったジュンク堂書店で平積み発見、即買い。でも奥付見たら「第1刷」で、単に品切れだったわけだね。
今作も装丁・お話共に凝ったつくり。
“Side A”として、著者の吉田音さんと円田さんによるミルリトン探偵局篇、『シナモンと黒猫』、『鏡の国の入口』、『屋上の楽園』、『雨の日の小さなカフェ』、『チョコレエトをかじりながら書いたあとがき』。今回は黒猫シンクの「おみやげ」に対する推理よりも、小説執筆に艱難辛苦する円田さんが、そこから構想を広げていく様がメイン。見た目シンメトリー(左右対称)の言葉(例えばTAXI、1001、吉田音、非常口、非日常などなど)へのこだわり、言葉遊び(「神戸」=「神様のドア」とか)が楽しい。
“Side A”に挟まれる“Side B”には、『バディ・ホリー商會』、『世界でいちばん幸せな屋上』、『奏者2‐予期せぬ出来事』、『ボレロ』の4篇。この4篇が互いに、またSideAともリンクする様が巧み、そして不思議。文章の手触りは全然違うけど、村上春樹氏を連想させる。
著者の吉田音さんは、前回も書いた通り、クラフト・エヴィング商會の吉田篤弘・浩美夫妻の娘さんで、1986年生まれ・・・やっぱり架空の存在みたい。
まあ、いいや。ぜひ、続編を書いて欲しい。
夜に猫が身をひそめるところ Think ミルリトン探偵局シリーズ1
次は、『ほたる館物語2』(あさのあつこ・著/ピュアフル文庫)。あと、『ラギッド・ガール』を連休中に完読予定。

