アヒルと鴨のコインロッカー 著者名:伊坂幸太郎(著)
出版社:東京創元社
出版年:2006.12
ISBN :4488464017
う〜ん。上手いなぁ。伊坂幸太郎!
仙台の大学に進学が決まり、アパートへ引っ越してきたばかりの椎名、同じアパートに住む悪魔めいたルックス(←あくまで椎名の印象として)の青年・河崎の2人が中心の「現在編」。
河崎、そのモトカノ・琴美、琴美の彼氏でブータンからの留学生・ドルジの3人が中心の「2年前編」。
河崎が椎名を「一緒に本屋を襲わないか」と誘う現在編に始まり、2つの時間の物語が交互に描かれる。2つの物語は当然のことながらシンクロしているわけだが、その着地点がなかなか予想できない。
河崎が本屋を襲う目的はなんと「広辞苑の強奪」(このあたり、村上春樹氏の短編『パン屋再襲撃』を連想させる)。その突拍子もない犯罪の裏には、もちろん真の目的があって、それが2年前の物語に起因していることが終盤にやっと分かるのだが。
その終盤、ずっと感じていたかすかな違和感の正体が明らかになった時には、「えーーーーーーーーーーーーーーー!」となって、思わず頭からざっと読み直して、いろんな箇所を確認。
・・・そういうことだったのか・・・。また簡単に騙された(笑)。
椎名、河崎、琴美、ドルジ、そして双方の物語に絡んでくるペットショップ・オーナーの真っ白な美女・麗子。個性的で生き生きしたキャラクターと軽妙な会話で楽しく読ませてくれるが、結末は重く、読後感は決して爽やかとは言えない。
逆にそんな物語だからこそ、伊坂氏の軽ろやかな筆致に救われるのだが。
「現在編」と「2年前編」の各章の初めと終わりが呼応しているのが楽しい。伊坂氏の他の作品とのちょっとしたリンクも楽しい。こういう「遊び」は好きだな。
今は『水滸伝・三 輪舞の章』(北方謙三・著/集英社文庫)を読破中であるが、これから『のだめカンタービレ』の最初の3巻ぐらいを書店で買って、そのまま実家(大阪)に帰る。
そんなわけで、当ブログの年内更新は今日が最後。新年にまたお目にかかるということで。
皆様、よいお年を!


『のだめ』も大好きです。ずっと連載で読んでます(もちろん私ではなく、カミさんが買ってるので)。
ねぇ〜(馴れ馴れしくてすいません)。
騙されましたよ。
でも映像化できませんよね、コレ。
『のだめ』面白いです。