2006年12月25日

となり町戦争


となり町戦争
著者名:三崎亜記(著)
出版社:集英社
出版年:2006.12
ISBN :408746105X


 あ〜。

 『のだめカンタービレ』が終ってしまった・・・。ハッピーで笑えて、時に感動的なドラマだったなぁ。最終回の千秋とのだめの河川敷のシーンも良かったね。

 ・・・当ブログには関係ないが。


 さて、『となり町戦争』。第17回小説すばる新人賞受賞作である。


 ある日、主人公の僕・北原修路の住む舞坂町と、となり町の戦争が始まった。「地域振興」の名のもとに行われる「公共事業」としての戦争である。

 僕・北原はこの町で生まれたわけじゃない。通勤に便利だから、たまたま住んだに過ぎない。しかし、町役場から通知が来て、「戦時特別偵察業務従事者」に任命されてしまう。

 とは言っても、任務はマイカー通勤の行き帰りに見聞きしたとなり町の様子を郵送で報告するのみ。それ以外はいつもの日常が過ぎていく。

 ところが、しばらくして今度は「戦時拠点偵察業務従事者」として「となり町戦争推進室分室」勤務となる。早い話が、舞坂町「総務課となり町戦争係」の女性職員・香西さんと偽装結婚し、となり町に住みながら偵察を行う潜入スパイとなったのである。

 それでも戦争は目に見えない。

 しかし、日に日に戦死者は増えていく。

 そして、「分室」にもとなり町の査察が・・・。

 逃げなくては!


 ・・・ね。なかなか面白そうでしょ。

 ・・・だけどなぁ・・・。

 あかん、これは。

 今年の読んだ中でワースト3に入る不出来な作品。

 文章が良くない(自分のことは棚に上げる)。表現が上滑りしていて、深みがない。文法的におかしい所もあったりして、読み辛い。せっかくの面白い設定やヒトクセありそうな脇役達も、全く生かされていない。文学のマネゴトのような作品だ。

 もし、村上春樹氏が書いていたら、ユーモアと哀しみを湛えた独創的な文学作品になっていただろう。

 もし、伊坂幸太郎氏が書いていたら、愉快なエンターテインメント作品になっていただろう。

 こんな仮定の話をしても仕方がないが、もったいないなぁ。書きようによっては、もの凄く面白くなりそうなんだけど。

 最後に文庫本だけのボーナストラックとして「別章」というサイドストーリーが収録されているが、これはあらゆる意味で少しマシだった。この作品だけを『となり町戦争』という短編にしておく方が良かったと思う。

 映画化されるらしいので、そちらは面白く作ってもらいたい。観にいくかどうか分からんけど。


 そんなわけで久々に外したが、次に読む『アヒルと鴨とコインロッカー』(伊坂幸太郎・著/創元推理文庫)に期待。


 あ〜。

 『のだめ〜』のDVD、買おうかなぁ〜。原作は年末年始に読むぞ!
posted by ふくちゃん at 23:16| Comment(4) | TrackBack(6) | 純文学
この記事へのコメント
 どこがどうということは別として、とにかく全然ダメでした。今年のワーストです(ってまだこれしか読み終わってないですが)。
Posted by higeru at 2007年01月04日 10:21
>higeruさん。
higeruさんもダメでしたですか・・・。
この作者の方、先日新作で今年の直木賞にノミネートされましたね。
そっちは面白いのでしょうか?
少し気になります。
Posted by ふくちゃん at 2007年01月04日 23:11
文庫には「別章」というサイドストーリーがついてるんですね。
立ち読みしてこようかな・・。
Posted by june at 2007年01月05日 15:19
>juneさん。
「別章」だけなら、十分立ち読みできる分量です(笑)。
Posted by ふくちゃん at 2007年01月06日 00:54
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