2008年03月28日

のだめカンタービレ#20


のだめカンタービレ #20
著者名:二ノ宮知子(著)
出版社:講談社
出版年:2008.03
ISBN :9784063406917


【ターニャの健闘、清良の快進撃。コンクールを見守るのだめは……?】
カントナ国際コンクール2次予選。清良は順調な演奏で本選進出を決めるもガケっぷちのターニャは実力を発揮できるのか!?一方、コンクールを見守っていたのだめは運命の曲と出会う。「いつか先輩と共演したい!」ラヴェルの協奏曲が宝物になったのだめを残酷な偶然が待ちうけていた……?
(講談社公式サイトより)


 千秋による久々のシゴキのもと、学校(コンヴァト)の課題曲に次々と取り組み、ようやく楽譜を読むことの大切さ、楽しさに気付くのだめ。

 だが、マルレ・オケの公演やRuiとの共演、自らの指揮者としての勉強を脇に置いて、のだめに構い続ける千秋 ― 今回だけは“のだめと旅する”by千秋 ― にキレる。

 そんなのだめに茫然とする千秋で当巻は終わり。

 千秋はのだめのためを思い、のだめも自分のために課題曲を全部勉強して熱心に指導してくれる千秋に始めは感謝していたと思うのだが。

 「自分の勉強」「自分が感じる世界」への介入が激しすぎるような気がして、煩わしくなったのかな?

 千秋にしても「こいつ(のだめ)の感じる力は並じゃないから、もう少し気をつけなきゃいけないかも」と考えていたはずが。他人に構うって、匙加減が難しい。


 ・・・著者のブログによると、この作品も終わりに近付いているという。

 Lessen117の扉絵(西洋風のクラシカルな旅支度ののだめ)とLeeson118の扉絵(L17ののだめの横に、同じく旅支度の千秋)が印象的。

 のだめはプロのピアニストになるのか?ただ楽しく趣味で弾く世界に戻るのか?「イツマデヤレバイインデスカ?」なんて。千秋と共演することだけが目的?

 2人の旅の行き先は?

 
 次は、「食い逃げされてもバイトは雇うな 禁じられた数字(上)」&「『食い逃げされてもバイトは雇うな』なんて大間違い 禁じられた数字(下)』(山田真哉・著/光文社新書)。
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2008年03月26日

弥勒の掌


弥勒の掌
著者名:我孫子武丸(著)
出版社:文藝春秋
出版年:2008.03
ISBN :9784167717674


 高校教師・辻。教え子との過ちが原因で、数年に渡り家庭内別居状態だった妻が突然失踪。既に冷え切った関係とはいえ、行方不明となった彼女の身を案じ、探し始める(警察は事件性なしと判断して捜査せず)。

 5年前に病で妻に先立たれたベテラン刑事・蛯原。愛する若い後妻を何者かに殺害され、怒りに震える彼は、担当外にも関わらず独力で犯人探しを始める。

 やがて、辻と蛯原も《弥勒様》と呼ばれる女性教組が率いる新興宗教《救いの御手(みて)》に辿り着く・・・。


 第1章・教師、第2章・刑事、第3章・教師・・・と交互の視点で描かれた2つの物語が、怪しげな新興宗教の下にリンクする。

 ということで、大好きな『慟哭』(貫井徳郎)を連想して購入。

 帯には「最終章・284ページをお読みになったときのあなたの衝撃が、そしてラスト7行に辿りついたときのあなたの茫然自失ぶりがまるで目に浮かぶようです」とか、「社会派捜査小説であると同時に、読者を罠にはめようとする壮大な企みが隠された作品」とか、「必ずや前代未聞の驚きを味わっていただけることを、私たちは保証します」とか、「迫真のリアリティ、サスペンス、そして謎解きの美しさ」とか。

 ・・・騙された。期待したのに。

 どこが「社会派捜査小説」やねん!

 このちゃちな罠。明らかになったときは苦笑したわ。
 
 宗教団体の正体!どこにリアリティ?

 誇大宣伝も甚だしいつーの!

 確かに茫然自失としたけど。
 
 やれやれ。


 次は、『のだめカンタービレ#20』(二ノ宮知子・著/講談社)
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2008年03月22日

高城高全集1 墓標なき墓場


墓標なき墓場
著者名:高城高(著)
出版社:東京創元社
出版年:2008.02
ISBN :9784488474010


 日本のハードボイルド小説の歴史は、この人が1955年に発表した『X橋付近』に始まるそうだ。雑誌『宝石』の懸賞で江戸川乱歩(!)の目に留まり、入選1位となった作品だそうである。

 その後、いくつかの短編と唯一の長編である本作を発表するも、1970年以降は沈黙(本業=新聞記者が忙しいとか、いろいろ理由はあるらしい)。幻の作家となっていたとか。

 ところが昨年、地方の出版社から過去の作品を集めた短編集『X橋付近』が刊行され、『このミステリーがすごい!』と『ミステリが読みたい!』でベストテン入り。37年ぶりの新作も発表されて復活!とのことである。

 文庫本の著者紹介によれば、1935年生まれというから、70歳を越えるわけである。スゴ。

 で、本作。


・内容
昭和33年、夏、北海道。未明の北の海で殿村水産所属の運搬船、天陵丸が沈んだ。乗組員6人は全員死亡。その朝、花咲港に入港した一隻のサンマ船が岸壁に衝突した。海難事故と不審なサンマ船の衝突事故に疑問を抱いた不二新報釧路支局長江上武也は独自の取材を進めた。単なる事故か、それとも事件か・・・。だが、何者かの策謀によって江上は釧路を逐われる。それから3年。かつての関係者が次々と疑惑の死を遂げる釧路の街に、江上は帰ってきた ― 。
(文庫本扉の解説より)


 ま、この作品に関しては「いわゆるハードボイルド」という感じは、あんまりしない。だから、そういう「いわゆるハードボイルド」(的な雰囲気)がお好きじゃない方も安心して読める。

 推理小説としては、ここまで錯綜した事件の構図(よく出来てる)を、この程度の調査と論理(と言えるかどうか“勘”と言った方がいいかも)で、見抜けるとは思えない・・・。

 少々地味だし、特別面白いということはないかな。

 ただ、身長を尺や寸で表したり、現代の読者のために注釈が施されていたりするものの、端正な文章は古臭さを感じさせない。読んで損したという気は全然ない。

 それにしても、この時代の小説に“プリーツスカート”とか“フローリング”なんて言葉が使われているんだなぁ・・・と妙なところに感心。

 巻末の解説や著者本人の言葉からすると、短編にこそ本領がある作家らしいので、5月刊行予定の第2巻(『X橋付近』も収録)も、一応買ってみよう。たまには、こういう歴史を押さえておくのも悪くない。


 次は、『弥勒の掌』(我孫子武丸・著/文春文庫)。
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2008年03月20日

夏の名残りの薔薇


夏の名残りの薔薇
著者名:恩田陸(著)
出版社:文藝春秋
出版年:2008.03
ISBN :9784167729028


 世の小説には「読んでいる最中はとにかく面白いが、結末に至って『なんだかなぁ』という作品」が意外に多い。それでも、ずっと退屈するよりは、まあ、いいんだけど。


・内容
沢渡三姉妹が山奥のクラシック・ホテルで毎年秋に開催する、豪華なパーティ。参加者は、姉妹の甥の嫁で美貌の桜子や、次女の娘で女優の瑞穂など、華やかだが何かと噂のある人物ばかり。不穏な雰囲気のなか、関係者の変死事件が起きる。これは真実なのか、それとも幻か?巻末に杉江松恋氏による評論とインタビューも収録。
(「BOOK」データベースより)


 語り手は章ごとに変わる。ひとつの章で必ず誰かが死ぬ。次の章ではその死んだはずの人物が普通に登場する。

 これはいったい・・・?頭がクラクラ。 

 「第一変奏」から「第六変奏」と各章に銘打たれた通り、少しずつ何かがズレていく。

 語り手たちは、他の語り手の視点で描かれていたときとは、違う顔を見せる。

 面白いなぁ・・・どんな結末に持っていくのかなぁ・・・と最後まで楽しく読んだ。

 読んだが・・・。

 どうなんだろう、この曖昧な結末は。「開かれた」物語ということだが。。。最近の恩田氏とは肌が合わなくなってきたかも。


 次は、『高城高全集1 墓標なき墓場』(高城高・著/創元推理文庫)。
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2008年03月18日

犬はどこだ


犬はどこだ
著者名:米澤穂信(著)
出版社:東京創元社
出版年:2008.02
ISBN :9784488451042


 この人の“古典部シリーズ”と“小市民シリーズ”が、わりに好きだ。

 で、『このミス2006』の第8位の『犬はどこだ』。買うしかないでしょ。


・内容
開業にあたり調査事務所“紺屋S&R”が想定した業務内容は、ただ一種類。犬だ。犬捜しをするのだ。 ― それなのに舞い込んだ依頼は、失踪人捜しと古文書の解読。しかも調査の過程で、このふたつはなぜか微妙にクロスして…いったいこの事件の全体像とは?犬捜し専門(希望)、25歳の私立探偵、最初の事件。新世代ミステリの旗手が新境地に挑み喝采を浴びた私立探偵小説の傑作。
(「BOOK」データベースより)


 う〜ん。イマイチ。

 よく出来てると思うけど。

 最初に挙げた2つのシリーズ同様、体温の低い主人公なのだが、今回はあまり好きになれなかった。どちらかといえば、紺屋長一郎の高校時代の後輩でフリーター、紺屋の視点ではテキトーな感じなのに、自身の視点で語られるセクションではガラっと印象が変わる、ハンペーの方が好きだな。

 あと、結末、後味悪い。

 シリーズとして続刊が予定されているようだけど、次読むかどうか迷うなぁ・・・。

 ちなみにネット上では概ね良い評判で、僕のような感想は少数派。というか無いかも。

 むむむ。


 次は『夏の名残りの薔薇』(恩田陸・著/文春文庫)
posted by ふくちゃん at 23:53| Comment(2) | TrackBack(2) | ミステリ

2008年03月15日

銀河英雄伝説7怒涛篇


銀河英雄伝説 7 怒濤篇
著者名:田中芳樹(著)
出版社:東京創元社
出版年:2008.02
ISBN :9784488725075



 レンネンカンプ総督の圧力の下、自らを逮捕しようとした同盟政府と退役生活に別れを告げ、かつての部下達と共に“不正規隊”(イレギュラーズ)として、惑星エル・ファシルの独立革命政府と合流するヤン。

「・・・予は自らの不明と帝国政府の不見識を認める。(略)」

「だが同時に、予は、同盟政府の無能と不実を看過することはできぬ。故レンネンカンプ高等弁務官がヤン元帥の逮捕を要求したことは不当であった。同盟政府はその不当なることを予にうったえ、同盟にとって最大の功労者たるヤン元帥の正当な権利を擁護すべきであったのに、強者にこびてみずからの法をすらおかしたのだ。しかも、その策動が失敗すると、報復をまぬがれるために、高等弁務官の身柄をさしだすとは!」

「一時の利益のためには国家の功労者も売る。直後にはひるがえって、予の代理者を売る。共和政体の矜持とその存在意義はどこへいったか。(略)」

 清冽な精神を持つ銀河帝国の絶対君主にして、征服者ラインハルトの怒りをかった同盟政府。和約は破棄され、ラインハルトは同盟政府の完全粉砕を宣言する。

 ヤンの尊敬する同盟軍の前宇宙艦隊尾司令長官であり、既に退役生活に入っていた老将ビュコックは、勝ち目がないことも、同盟政府の存在意義が潰えたことも承知で、同盟の軍人として最後の抗戦を試みる。かつてのヤンの部下や30歳以下の者については、ヤンの下に去らせた上で。

 一方、まさかビュコックが自ら死地に赴くことはないと考えていたヤンは、同盟軍と帝国軍の間隙を縫って、2度目のイゼルローン要塞奪取を試みる・・・。

 終戦後は、ヤンを臣下に迎えようとしたラインハルト。2人の、そして民主制と絶対王政の存在意義を賭けた新たな戦いが始まろうとしている。

 その陰に蠢く、地球教(かつて宇宙の盟主であった地球の復活を目指す狂信集団。前巻で本拠は殲滅)、ルビンスキー(銀河帝国に征服されるまで、独立経済国家であった惑星フェザーンの自治領主。現在潜伏中)。そして、ラインハルト麾下の“帝国の双璧”のひとり、ロイエンタールの心の裡に芽生え始めた不穏な想い。

 束の間の和平は終わり、新たなる混乱と争乱の世が訪れる・・・。

 では、今巻の印象的なフレーズ。

“名君にとって最大の課題は、名君でありつづけることなのである。名君として出発して暗君または愚君として終わらなかった例は、ごく珍しい。君主たる者は、歴史の審判をうける以前に、みずからの精神の衰弱にたえねばならないのだった。”

 ・・・いずこも同じ也哉。

銀河英雄伝説1黎明篇
銀河英雄伝説2野望篇
銀河英雄伝説3雌伏篇
銀河英雄伝説4策謀篇
銀河英雄伝説5風雲篇
銀河英雄伝説6飛翔篇


 次は、『犬はどこだ』(米澤穂信・著/創元推理文庫)。
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2008年03月11日

ティファニーで朝食を


ティファニーで朝食を
著者名:トルーマン・カポーティ(著)
     村上春樹(訳)
出版社:新潮社
出版年:2008.02
ISBN :9784105014070


・内容
ホリーは朝のシリアルのように健康で、石鹸やレモンのように清潔、そして少しあやしい、16歳にも30歳にも見える、自由奔放で不思議なヒロイン。―第二次世界大戦下のニューヨークを舞台に、神童・カポーティが精魂を傾け、無垢の世界との訣別を果たした名作。
(「BOOK」データベースより)


 あぁ〜ビックリした。

 こんな小説やったとは!

 映画と全然違うがな。

 いや、映画を観たのは随分昔で、もうほとんど覚えてないけど、確か「ロマンチック・コメディ」やったような。

 しかし、小説はそれとは似ても似つかない。

 というか、映画は小説とは似ても似つかない。

 カポーティは主演がオードリー・ヘップバーンと聞いて、少なからず不快感を表明したそうである。そりゃそうだろう。あまりに原作とはイメージが違い過ぎる。

 ヘップバーンの女優として魅力や映画の出来不出来は別として(ヘップバーンは好きだし、この映画も好きだが)、ここまで映画と小説の「精神」が別モノって珍しい。

 カポーティはよくも「おれの作品を“原作”としてクレジットするな!」と言わなかったものだ(言ったかも知らんけど)。

 とにかく痛々しい小説である。

 読みながら、サリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』や、フィッツジェラルドの『グレート・ギャッツビー』をずっと連想してた。

 新聞広告で見つけたときは、なぜに村上春樹氏が『ティファニーで朝食を』やねん?と思ったが、読んで納得。


 次は、『銀河英雄伝説7怒涛篇』(田中芳樹・著/創元SF文庫)。
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2008年03月08日

白い息 物書同心居眠り紋蔵


白い息
著者名:佐藤雅美(著)
出版社:講談社
出版年:2008.02
ISBN :9784062759632


 約3年ぶりのシリーズ第7弾。刊行間隔が長いんだよなぁ・・・。

 佐藤雅美氏はメジャー作家といえるかどうか微妙な位置にいると思うが(失礼)、昔TVドラマ化された本シリーズは代表作(NHK。主演は舘ひろし)。時代物が好きな方で、未読の方はぜひ!他の作家とはまた全く違う独自の魅力がある。

 シリーズ当初から前作まで、紋蔵の所属は一貫して奉行所の例繰方(れいくりかた)である。すなわち、過去の様々な民事・刑事事件の顛末や判例を記録・収集・管理している部署だ。華やかな捕物とは縁がない。

 元々は花形の常廻りを志望ながら、本人の意思や性向とは無関係に突然居眠りしてしまう奇病 − 巻末の解説によると「ナルコレプシー」=「日中において場所や状況を選ばず起きる強い眠気の発作を主な症状とする神経疾患(睡眠障害)」<Wikipedia> − のために、若くして閑職に回された紋蔵。

 しかし、のっけから閑職に追いやられた挫折経験から報われぬ人の心の痛みを知り、まじめにキャリアを積んで誰よりも過去の事件に精通した紋蔵は、今の江戸で起きる数々の厄介なトラブルに対して関係者全員が納得できる解決法を提示し、やがて上司や同僚、果ては御奉行にさえ一目置かれる存在になる。

 そして、遂には前巻の終わりで、定廻りへの転属が決まったのだった。

 このシリーズを読み進むうちに、なんとなく物書同心=例繰方と思い込んでいたので、定廻りになったらタイトルはどうするの?と思っていたが、「物書同心」とか「年寄同心」とかいうのは、「役目」ではなく身分を現すに過ぎないのだそうだ。なるほど。

 他の捕物帳には登場しないような独創的な事件。当時の法令である「御定書」の法解釈や過去の事件や判例を参考にした解決など、独特の魅力は楽しい。ただし、ミステリ・チックな鮮やかな結末を期待する人には不向き。でも、当時の現実の捕物って、こんなもんだったんじゃないかな。

 ただ、定廻りになったことで、手下の岡っ引きとの捕物が中心になり、役所という組織の理不尽や紋蔵の鬱屈、しかしながら常に静かにベストを尽くす紋蔵・・・という魅力がやや減少。準レギュラーたちの登場も減り、寂しい。

 と思っていたら、巻末では再び例繰方に戻されることに。定廻りとして大方の予想を越える活躍ぶりを示していた紋蔵だが、彼が抜けた後の例繰方がどうにも頼りなく、やはりあの部署には紋蔵がいなければ・・・と上が判断した次第。今度は左遷ではない。

 ようやく長年の希望が叶って定廻りになり、実入りも良くなって、一家の暮らしも楽になったのに・・・。しかし、例繰方を離れたことによって、紋蔵もそのあり方を改めて考えたらしい。泣き言を言わずに異動を受け入れ、理想の例繰方を作ろうと考えている。

 いや、なかなかどうしてカッコよいのだ、紋蔵は。


 次は、『ティファニーで朝食を』(トルーマン・カポーティ著/村上春樹訳/新潮社)。 
posted by ふくちゃん at 15:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 歴史・時代小説

2008年03月06日

忍冬 梟与力吟味帳


忍冬
著者名:井川香四郎(著)
出版社:講談社
出版年:2008.02
ISBN :9784062759694


 これ、購入間違い。

 本当は『物書同心居眠り紋蔵 白い息』を買うつもりで、書棚の平積みの2冊目を手に取ってレジへ。

 しかし、おそらく、そこはこの『忍冬』(“すいかずら”と読むそうだ)の平積み棚であって、誰かが間違ってその上に『白い息』を置いたのであろう。

 おのれェ〜!。

 とはいえ、レジで気付かない自分も自分である。

 読み始めて・・・アレ?

 まあ、せっかく買ったんだし、新たな作家との出会いになるかも・・・と読む。


・内容
正義感が強く、町人からお白洲で裁きを行なう吟味方与力となった藤堂逸馬。“くらがり(迷宮)”入りした町娘殺しを探索し直していた逸馬に、正体不明の影が迫る。北町奉行・遠山金四郎と南町奉行・鳥居耀蔵の対立が事件の背後に見え始めた時、新たな殺しが―。痛快にして胸に迫る文庫書下ろし連作時代小説。
(「BOOK」データベースより)


 町人ながら、幼い頃から人望あるガキ大将。剛毅な態度と威風堂々とした容貌、寺子屋での優秀な成績、神道無念流の道場で鍛えた剣の腕前を見込まれて、藤堂家の養子となった逸馬。幼馴染の2人、勘定吟味方改役・毛利八助、寺社奉行吟味物調役・武田信三郎と様々な事件に挑む。

 う〜ん。

 なんというか、時代物に欠かせない風韻というモノがない。味わいに乏しい。もっと面白くなりうそうな設定だが・・・。

 4月スタートのNHK土曜時代劇枠にて、「オトコマエ!」というタイトルでドラマ化されるそうだ。原作選考の基準は何だ?でも上手くやれば原作より面白くなるだろう。ま、タイトルからして期待はせんけど。

 これ、シリーズ物の第3巻だそうで。読み終わってカバー折り返し部分の作品一覧を読むまで気付かんかった。

 で、最初の2巻を読むか?

 読まんやろなぁ・・・。


 次は、間違えずに『物書同心居眠り紋蔵 白い息』(佐藤雅美・著/講談社文庫)
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2008年03月04日

水滸伝・十七 朱雀の章


水滸伝 17
著者名:北方謙三(著)
出版社:集英社
出版年:2008.02
ISBN :9784087462616


 童貫軍強し!董平の奮戦・善戦も虚しく、梁山泊からの援軍も間に合わぬうちに、双頭山が陥落。敵の強さを認め、それゆえに長期戦を避けたい童貫は、一気呵成に梁山泊を踏み潰そうとする。だが、主戦派の盧俊義が講和派の宋江に処断されたという偽装まで施した工作が実り、講和が成立。梁山泊は一息つく。

 しかし、2ヵ月間の停戦後、講和が偽りのものであることが露呈、梁山泊の窓口となっていた侯健は・・・。

 そして、再び禁軍が動き出し、趙安軍を中心に二竜山を厳しく攻め立てる。童貫は畢勝軍と共に、流花塞付近で呼延灼・関勝・張清・史進・林冲ら梁山泊軍主力とぶつかる。一進一退、一瞬にして攻防が入れ替わる激しい戦い。

 一方、梁山泊の致死軍・飛竜軍と宋の高廉軍、闇の軍同士の最終決戦でも激烈な闘いが。

 今回もまた当然のように、多くの好漢が死んでいく。

 戦から離れ放浪していたあの男、シリーズ初期から圧倒的な存在感を放っていたあの男も・・・。子午山の王進に元に現われ、梁山泊の漢(おとこ)達の全てを、替天行道の志を、楊令に語り尽くし、焼き付けて。

水滸伝・一 曙光の章
水滸伝・二 替天の章
水滸伝・三 輪舞の章
水滸伝・四 道蛇の章
水滸伝・五 玄武の章
水滸伝・六 風塵の章
水滸伝・七 烈火の章
水滸伝・八 青龍の章
水滸伝・九 嵐翠の章
水滸伝・十 濁流の章
水滸伝・十一 天地の章
水滸伝・十二 炳乎の章
水滸伝・十三 白虎の章
水滸伝・十四 爪牙の章
水滸伝・十五 折戟の章
水滸伝・十六 馳驟の章

 あぁ、あと2巻で終わりかよ〜。


 次は『忍冬 梟与力捕物帳』(井川香四郎・著/講談社文庫)。
posted by ふくちゃん at 00:20| Comment(2) | TrackBack(1) | 歴史・時代小説