水滸伝 4 著者名:北方謙三(著)
出版社:集英社
出版年:2007.01
ISBN :9784087461145
梁山泊の間者であり、宋江の妾・閻婆惜(えんばしゃく)の母でもある馬桂(ばけい)。第3巻で宋江は同志である紫進(さいしん)の間者・登礼華(とうれいか/本当は「登」にこざとへん)を匿うために、表向きはもうひとりの妾ということにするのだが、そうとは知らぬ閻婆惜は嫉妬のあまり登礼華を殺し、登礼華と愛し合う仲となっていた宋江(そうこう)の弟・宋清(そうせい)は閻婆惜を殺す。
全国の同志に会い、また新たな同志を見つけるために、いずれは小役人の仮面を脱ぎ捨てて旅に出るつもりでいた宋江は他の役人の詮索を逃れるため、これを機に自分を閻婆惜殺しの犯人ということにして出奔する。
一方、宋江が梁山泊の頭領の1人であることを掴んだ青蓮寺は、緻密な謀略により、「宋江に裏切られた」と馬桂に思い込ませることに成功、彼女を梁山泊への逆スパイに仕立て上げ、まずは楊志の妻子に近づける・・・。
・・・ああ、いやな予感。第5巻では楊志かその妻子に何か異変が起こりそうである。というか起こるだろう。この4巻の巻末の解説は、ちょっとネタばらし気味だぞ(怒)!
青蓮寺の幹部の李富が、単に馬桂を道具として利用するだけでなく、本当に愛してしまう・・・というのはいささか類型的な展開だが、違和感はない。むしろ話に彩りというか、少々の深みを添えるだろう。
そして、宋江が過酷な逃避行を続けながら、新たな同志となりそうな人物たちと知り合い、彼らが宋江に惹かれていく様は、読んでいて楽しく清々しいし、何だかワクワクする。
ところで、この本、毎回巻頭に【前巻までの梗概】、つまりあらすじが1ページにまとめられている。これは北方謙三氏が自分で書いているのか、編集サイドの仕事なのかは分からないが、巻が進むに連れて、要約は困難になるはず・・・。どこまでも1ページ以内でまとめるのだろうか?最後の19巻目ではどうなっているのか。注目!(笑)。
水滸伝・一 曙光の章
水滸伝・二 替天の章
水滸伝・三 輪舞の章
次は読み終わったばかりの『ηなのに夢のよう』(森博嗣・著/講談社ノベルズ)。

